46歳の高齢不妊治療患者さんの不妊の原因など

46歳の高齢不妊治療患者さんの不妊の原因と来局の理由について

現在、うちの漢方薬局には現在9名(たしか・・・この間数えたらそうだったと思います・・・)の46歳の不妊治療で通ってこられている患者さんがおられます。今日はここでは46歳の高齢不妊治療の患者さんの不妊の原因と来局の理由について書いてみます。

46歳の不妊治療で来られている患者さんには大きく分けるとなんとなく、いくつかのパターンのようなものが存在します。今日はそこらへんのことも絡めて少し書いていみたいと思います。

たまたま晩婚だった

この患者さんも数名おられます。44歳とか45歳とかで結婚されるとその段階ですでに高齢不妊症になってしまいます。

昔の不妊症の定義は生殖年齢の男女が妊娠を希望し、避妊することなく性生活を行っているにも関わらず妊娠の成立をみない場合をいいます。その一定期間には諸説あるが一般的には2年である。だいたいこんな感じだったと思うのですが、日本産婦人科学会が定義しているものです。それが新しくなって、一定期間が2年から1年に短縮されたのが平成27年ですから、2年前の話です。

つまり結婚して普通に生活して1年妊娠しないと不妊症ということになるので、かなりの方が不妊症ということになります。

こういう場合、実質的には本当に不妊症かどうかはよくわかりません。でもやはり不妊治療の開始年齢が高いということは当然20代や30代の女性に比べれば不利に働くことは間違いないですが、一概には言えない部分もあるのです。

二人目不妊

現在46歳で二人目不妊の患者さんは1名おられます。この方は一人目も決して早い方ではなかったですが、そこから育児や仕事の関係上、二人目不妊の治療が少し遅れたのも影響している部分もあると思います。

 

高度な不妊治療を受けて疲れて漢方治療だけにしている

こういう方も数名おられます。高度な不妊治療はお金もそうですし、時間もその治療にかなり費やさないといけなくなります。それを続けて結果がついてくればいいのですが、結果がついてこないこともあります。そういう場合には徐々に消耗してくるのだと思います。また時期が来れば治療を始められる方もおられますし、そのまま漢方だけという方もおられます。

排卵が来なくなって驚いて治療に来られる

こういう状況で来られるようになった方が数名おられます。このパターンが一番やばいです。46歳という年齢は早ければ、普通に閉経してもおかしくない年齢なので、かなり慎重に判断しないといけません。こういうケースの場合は少なくとも病院での検査は必須となります。病院で検査は受けながら漢方薬による治療を行うか?もしくは高齢不妊治療、早発閉経などの治療に強い病院・クリニックに受診されて漢方薬と併用する形で治療することが望ましいと思います。とりえずこういう場合は、必ず産婦人科を受診してください。

 

これ以外にも普通に不妊治療を続けていて結果として46歳になったというような患者さんもおられますが、いえることは人それぞれだということです。

そしてどの理由だから妊娠は無理ということはないと思います。ただし、排卵が来なくなった場合に関してだけは、排卵が来るように治療する必要があります。当たり前ですが、排卵しなければ妊娠しないのです。このケースに限っては自然妊娠ではなく自然周期による体外受精の方が望ましいかもしれません。

 

 

40歳以上(40代)不妊治療のためのセルフケア

不妊治療の患者さんには基本的に簡単なセルフケア(養生法)の話をするのですが、これは年齢やその人の身体のコンディション(愁訴)、病院での検査データ、基礎体温、漢方的な問診や望診(舌診)など様々な点から考えて行っています。

しかしそれほど厳密なものではありません。簡単に言えば、不妊症として重症と思えば、セルフケア(養生法)の話も多くなりますし、不妊症の度合いが軽いと思えばセルフケア(養生法)の話もより簡単になります。そのなかで年齢を問わず、症状の度合いとかも考えず、基本的に、セルフケア(養生法)に関してご本人さまに聞くようにしていることが数点あります。ここではそれをまず紹介したいと思います。

お風呂につかっているかどうか?

当たり前のことのように思うかもしれませんが、これはとても重要です。実際にこの質問をすると不妊治療を受けれらている2~3割の患者さんはお風呂につかっていないのです。でもお風呂には入っています。つまりシャワーで済ませる方が結構おられるのです。そのため質問の仕方を間違えると大事なポイントを見落としてしまうのです。「お風呂に入っていますか?」この質問ではシャワーだけの人もハイと答えてしまうのでダメです。もしこの質問をするならさらに「湯船につかっていますか?」の追加の質問が必要になります。ではどうしてお風呂につかることがそれほど重要なのでしょう?それは少なくとも2つの大きな意味があります。その一つは体の循環の悪い部分にたまった老廃物が身体から排出されやすくなる。これは一時的とはいえ循環が良くなるからです。シャワーでも循環が良くなるのでは?とおもう方もおられるかもしれませんが、湯船につかることで、身体の全ての部位が均一に同時に循環が良くなるのです。これが重要なのです。シャワーでは暖まらない部位がたくさんあるのです。あともう一つは何か?それはお風呂につかることによって服用する漢方薬の効き目が隅々まで行きわたるということです。原理は先ほど書いたことと一緒です。お風呂につかることで、身体の全ても部位が同時に均一に循環が良くなるということです。毎日お風呂につかることで、飲んでいる漢方薬が身体の隅々まで行きわたるのです。次にこれと同じくらい重要な質問をしています。それは・・・

朝ごはんを食べていますか?

これもお風呂につかるのと同じくらい重要です。朝ごはんは不妊治療の基本中の基本です。そして朝ごはんで、多くの方にお勧めするのが味噌汁+ごはんの組み合わせです。パンではダメなのか?という質問も良く受けるのですが、パンでもいい人も結構います。でもパンじゃない方がいい方も結構おられます。なぜ味噌汁とご飯が良いのか?この中で特に重要なのが味噌汁です。味噌汁の味噌は大豆の発酵食品です。大豆は漢方的には補血作用があると考えられます。補血とは血を補う作用なのですが、単純に貧血を治すという作用ではありません。ここでいう血は血≒女性ホルモンと考えた方がわかりやすいかもしれません。補血のあるものは血虚の状態の人に用いるのです。漢方でいう血虚の一番ひどい状態が閉経です。閉経は漢方的には出す血が無くなった状態と考えます。でも閉経だから貧血ということはないですよね。閉経状態は女性ホルモンの分泌が衰えた結果ですよね。更年期も閉経に向かっている状態なので基本的には血虚状態なのです。話を元に戻してゆくと、40歳以上になってくると、更年期や閉経状態になっていなくても、徐々に血虚(女性ホルモン不足)の方向に体は進んでいっているのです。それが早いか遅いか?急激にクくるか?来ないか?という問題だったりするのです。そこで薬ほどの作用はないゆるい補血作用の大豆を摂取することで、ゆるく血虚を補い、更年期の症状などが出にくくなったり、閉経に至るスピードを遅らせる効果が大豆にはあるのです。そして味噌は単なる大豆食品ではないです。豆腐などと決定的に違うのは発酵しているということです。漢方的には発酵したものが原則的には温める作用が出てくると考えます。つまり味噌汁を食べるということは冷え症予防になるということでもあるのです。また味噌汁にはある程度の具材を入れますが、その中の水溶性ビタミンなども汁ごととることで無駄なく摂取できるというメリットもあります。

次は40歳以上(40代)の高齢に方にはなるべく言うようにしていることです。

鮮度の良いものを食べてください

これも当たり前に思うかもしれませんが重要なことです。例を挙げてみます。前提として好き嫌いがない人ということで話を進めたいと思います。この人に不妊症があって季節は夏の場合、遠洋の冷凍マグロと瀬戸内海の小イワシだったらどちらをすすめますか?みたいな話の場合です。これだと間違いなく小イワシをすすめます。マグロではないです。それはなぜなのか?漢方的に考えると、マグロには血(栄養)はあるが、気(エネルギー)はないと考えます。なぜならマグロは死んでからずいぶん長い時間が経っているため、気が無くなってしまっているのです。イワシは死んで間もないから血だけでなく気(生命エネルギー)も残っていると考えるのです。高齢になるということは少しずつ老化してきているわけです。老化するということは生命エネルギーが減ってくるということにほかなりません。そのため、その減ってゆく生命エネルギーを鮮度の良い食べ物をとることで補うのです。特に旬のものは生命エネルギーは強いです。そういうもので鮮度の良いものを食べるように気を付けてもらえば、身体が老化してゆくスピードは遅くなってゆくと考えます。当たり前のことのように思うかもしれませんが、高齢であればあるほどぜひ実践してください。